模様替えがしたい!引っ越しを機にインテリアを整えたい!とは思ったものの、さて何から手をつけたらいいのかさっぱり…なんて経験はありませんか。なんとなく好きなインテリアの雰囲気は描けても、それを実現するのは難しいもの。そこで役立つのが「インテリアスタイル」の知識です。
今回は、あなた好みのインテリアをつくるコツや、人気のインテリアスタイルの特徴、そして筆者がおすすめする部屋づくりに役立つ本をご紹介します。
インテリアスタイルとは?
自分らしいインテリアを楽しむために、大まかにでも知っておきたいのが「インテリアスタイル」。インテリアデザインの基本となるものです。
引っ越しをしてお部屋のインテリアを決めるとき、気分転換に模様替えをしたいとき、家具を買いたいと思ったときなど、好みの「インテリアスタイル」を知っておくと迷わず理想の空間に近づけます。
機能としては満ち足りていてもどこか気に入らないインテリアのなかで暮らしていると、心がざわざわしてきませんか。自分が心地よいと思えるインテリアに囲まれていると、心が落ち着きほっとリラックスできるもの。
居心地のよい住まいづくりに欠かせない要素が、自分好みの「インテリアスタイル」なのです。
好みのインテリアスタイルを知るメリット
忙しい毎日のなかで、インテリアに凝るのは少し面倒…そう感じている方もいらっしゃるかもしれません。でも、考えてみてください。1日の長い時間を過ごす空間、せっかくなら愛着の湧く「一番好きな場所」であれば日々をポジティブに過ごせるような気がしませんか。
仕事などでほとんど家にいないという方も、貴重な「オフの時間」だからこそ心からリラックスできるお部屋で過ごすことが翌日への活力になるはずです。
好みのインテリアによってオンとオフを切り替えられたり、守られている感じがしたり…
ライフスタイルに合った機能を備え、お気に入りのインテリアで彩られた快適な住まいは、あなたの暮らしをより豊かにしてくれることでしょう。
好みのインテリアスタイルを見つけるには?
快適な空間をつくるためには、まず「心地よいと感じられるインテリアを見つけること」が大切です。
「インテリアって難しそう」と感じたら、本やインターネット検索、住宅カタログやチラシなどお部屋の雰囲気がわかる画像を参考にしてみてください。
この雰囲気なんだか好きだな、こんなお部屋に憧れる…そう感じたらきっとそれがあなた好みのインテリアスタイル。
画像を見ているだけでは好きなテイストがわからない、という方は、こんなことをヒントにして「好み」を見つけてみてください。
好きなテイストを見つけるヒント1.「雰囲気」
好みがわからないときには、まず「雰囲気」から入りましょう。
参考にしたいのは、これまでに訪れた素敵なショップやホテル。また、ついつい長居したくなった友達のお家など「心地よい」と感じた場所はありませんか。
また、訪れたことはなくても、好きな国をイメージしたインテリアや、憧れの映画やドラマで出てきたお部屋なども自分の「好き」を見つける参考になります。
キーワードがいくつか見つかったら、本や雑誌、インターネットなどでリサーチ。視覚からだけでなく、香りや音楽なども含めて好みの雰囲気を体感してみてはいかがでしょうか。
好きなテイストを見つけるヒント2.「色や照明」
好きな色や落ち着く色、明るさもヒントになります。
明るく清潔感のある空間が好みなら、白を基調とした穏やかで優しい色合いを使ったソフトトーンのインテリア、モダンな大人の空間がお好みならダーク色を基調にしたインテリアなど、空間全体の色選びに役立ちます。
また、色とともに「照明使い」も心地よさの大切な要素に。
たとえば、ホテルのように間接照明を多用した柔らかくほの暗い光が好き、オープンカフェのように自然光が溢れる明るい空間が好き、など好みがあるはずです。
好きなテイストを見つけるヒント3.「香り」
自分が好きな香りに包まれていると、心がほっと和み元気が出たり癒されたりします。
華やかな雰囲気を演出する「ローズ」のような香り、すっきりとしたリラックス感のある「ラベンダー」のような香り、森林浴をしているような「ウッド系」の香りなど、香りによってイメージが膨らむこともあります。
それでは、数あるインテリアスタイルのなかでも特に人気の種類をご紹介していきます。部屋づくりのヒントも合わせてチェックしてみてくださいね。
人気のインテリアスタイルの種類一覧
1.北欧インテリア
冬が長く家で過ごす時間が長い北欧では、「自分の家をいかに居心地のよい空間にするか」ということをとても大切にしています。「ヒュッゲ」という言葉にあらわされるように、心からリラックスできる、家族や友人などと楽しく過ごせる心地よい空間にこだわりを持っているのです。
ノルウェー、フィンランド、スウェーデン、デンマーク、アイスランド。この北ヨーロッパ5か国が北欧インテリアの生まれた場所。自然あふれる北欧の国々では、インテリアにもその要素をふんだんに取り入れ心地よい空間づくりをしています。
・機能的でデザインも優れた家具
・ゆらめく炎の光に癒されるキャンドル
・1室多灯でお部屋を照らす照明
・明るい色使いや洗練されたデザインのテキスタイル
・アートや雑貨をセンス良く飾る
このようなことが、北欧モダンインテリアの特徴。洗練されたスタイリッシュな雰囲気のなかに、自然がもたらす温かみをプラスして居心地のよいインテリアにしあげます。
2.ナチュラルインテリア
木をふんだんに使った優しい雰囲気の「ナチュラルインテリア」。木製家具や温もりのある自然素材を使ったインテリアは、流行に左右されずいつの時代にも好まれています。
ナチュラルインテリアと言ってもさまざまなテイストがありますが、共通するのは以下のポイントです。
・木目を生かした木製家具を取り入れる
・アイボリーやベージュをベースカラーにして明るい部屋づくりをする
・アクセントカラーを取り入れるならグリーンやグレーがおすすめ
・リネンやコットンなどの自然素材のファブリックを取り入れる
ナチュラルインテリアのなかでも最近特に人気があるのは、洗練されたモダンさ温かみを兼ね備えた「ナチュラルモダンインテリア」です。
直線的なラインで構成された家具や雑貨でシャープにまとめつつ、ナチュラルな素材感でほっとできる温かみを演出するのが特徴。異なるテイストを掛け合わせていますが、「シンプルな空間づくり」は共通点だと言えます。
シャープなモダンインテリアが好きだけれど、和む雰囲気も取り入れたいという方におすすめです。
3. モダンインテリア
クールで都会的な雰囲気を持つ「モダンインテリア」。直線で構成されたシャープなデザインの家具などを置き、スタイリッシュにしあげます。
モダンスタイルのなかでも「シンプルモダンインテリア」は、無駄をそぎ落としモノを厳選したミニマルな空間づくりが特徴です。
・ベースカラーになるのは、白・黒・グレーなどの無彩色でシックにまとめる
・少し華やかさがほしい場合は、ヴィヴィッドな色合いをインテリア小物で取り入れる
・直線的で無駄のないデザインの家具を選ぶ
・ガラス・スチール・プラスチックなど無機質な素材でつくられた家具や雑貨を取り入れる
・デザイナーズ家具や雑貨を空間のアクセントにする
以下のようなデザイナーズ家具は、アーティスティックな家具やインテリア小物が、空間のアクセントになり上質感を演出します。
4. インダストリアルインテリア
クールな空間が好みの方に人気のスタイルが「インダストリアルインテリア」。インダストリアルとは、「工業的な」という意味を持ち無骨で機能的なデザインを指します。
・ベースカラーは、黒やグレーなどのダークな色合い
・古材やスチールなどをプラスしてクールな印象を強める
特に古材は、無機質に感じられるインダストリアルインテリアで温かみを演出するキーとなる素材。経年変化が醸し出す味わい深い色合いや風合いは、空間に優しい雰囲気をもたらします。
・お気に入りの写真やポスター、ファブリックなどを好みのアイテムを自由に取り入れたミックススタイルを楽しむ
5. 和モダンインテリア
和のテイストを大切にしながら、現代的な組み合わせを楽しめるのが「和モダンインテリア」。伝統的な和室の魅力を残しながらも、洗練された雰囲気を醸し出すのが特徴です。
・低めの家具で揃えたロースタイルで、ほっとできる居心地のよい空間をつくる
・家具は、スギやヒノキなど和の木材だけでなく、オークやウォールナットなどモダンさを演出する樹種を選ぶのも◎
・ともに自然のぬくもりを大切にする北欧インテリアとの相性もよい
・畳コーナーをつくる
ロースタイルの暮らしでは、床に近い場所でくつろぐことが多くなります。そこで注目したいのが畳。
フローリングの住宅でも、置き畳を取り入れれば気軽に「畳コーナー」をつくることができます。縁のないタイプなら、インテリアのスタイルを選ばずよく合うのでおすすめ。い草の香りが心地よく、リラックス感のあるインテリアを生み出せます。
しっかりと細かく目が詰まった高級感のある置き畳。国産い草ならではの爽やかな香りと肌触りが魅力。わが家は6枚セットでソファ前に畳コーナーをつくっています。滑りにくく好きな場所に敷けてとても快適。
インテリアスタイルの参考になるおすすめ本5選
部屋づくりに悩んだら、参考になる画像や情報が満載の本を参考にするのが近道。以下にご紹介するのは、筆者が厳選しておすすめするインテリアスタイルに役立つ本です。
1.[新装版]スタイル別にわかるインテリアの基本
スタイル別にわかるインテリアの基本新装版 自分らしい素敵な部屋をつくりたい!
好きなインテリアスタイルを見つけるのに最適。多くの写真で事例が紹介されているので、イメージが湧きやすくインテリアの知識がない方も読みやすい構成になっています。カラーコーディネートの基本や部屋別のインテリアづくりのポイントなど役立つ情報が満載です。自分らしい部屋づくりをしたいなら、まず読みたい1冊。
2.スタイルで選ぶマンション・インテリアの教科書
スタイルで選ぶマンション・インテリアの教科書 [ 町田ひろ子 ]
インテリアコーディネーターアカデミー校長監修本ということで、インテリアをより本格的に学びながら部屋づくりをしたい方におすすめの1冊。マンションインテリアならではの住まいづくりのポイントが解説されています。マンションにお住いの方以外にも役立つインテリアスタイルの解説・色選びや家具のレイアウト術・照明計画やディスプレイについてなど、初心者さんだけでなくインテリアにこだわる方も大満足の内容です。
3.ぬくもりの北欧スタイル ステイホームを心地よく…
ステイホームを心地よく… ぬくもりの北欧スタイル (趣味どきっ!) [ 行正 り香 ]
眺めているだけで癒される1冊。北欧スタイルの本は数あれど、これほど多彩なアプローチで北欧インテリアについてまとめられた本があるだろうか!という充実の内容。北欧各国の大使館の方たちのライフスタイルにも触れられており、「暮らしを豊かにする」ヒントが散りばめられています。
4.シンプルな部屋づくりのヒント―すっきり暮らすあの人たちのコツとアイディア
シンプルな部屋づくりのヒント―すっきり暮らすあの人たちのコツとアイディア (主婦の友実用No.1シリーズ)
2016年に発行された本ですが、いまだ色褪せない保存版の1冊。普遍的にシンプルで素敵なインテリア実例が多数紹介されています。「シンプルに暮らす」ヒントが、多くの写真と読みやすい分量の文章でわかりやすくまとめられているので、ナチュラル&シンプルインテリアがお好みの方におすすめ。
5.Brooklyn INTERIOR ー NEW YORK PEOPLE,LIFE STYLES (別冊PLUS1 LIVING)
Brooklyn INTERIOR ー NEW YORK PEOPLE,LIFE STYLES (別冊PLUS1 LIVING)
メンズライクなインテリアの源流「ブルックリンインテリア」の魅力が凝縮した充実の内容!「ブルックリンインテリア風」はあっても、ここまで本場のブルックリンインテリアにこだわりまとめられた1冊はなかなかないのでは?本格的な現地のブルックリンインテリアから、日本の住宅にも取り入れやすいインテリアまで多彩な切り口で解説されています。
自分らしく素敵な部屋をつくろう
今回ご紹介したスタイルは、多くのスタイルのなかでも人気のものばかり。あなた好みのスタイルはありましたか?インテリアスタイルを知れば、自分の好みが明確になりつくりたい空間のイメージが湧いてきます。
あなたもぜひ、ご紹介したスタイルやインテリア本などを参考に、おうち時間が心地よくなる「自分らしい」素敵な部屋をつくってみてくださいね。
あなたの暮らしに「しあわせ」が訪れますように…!読んだよ、のクリックしていただけたら嬉しいです!
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